この記事では、アンケートの分析方法・まとめ方を紹介します。アンケートは実施して回答を眺めるだけでは、まだまだ完璧に活用はできていません。しっかりと回答を分析をし、その上で課題を整理し、改善策を実施することにより、アンケートを実施した本当の意味が出てきます。
とはいえ、アンケートの分析と言っても、難しいことは全くありません。この記事が、アンケートの分析の第一歩を後押しできることを願っています。
私達が提供する、クイックアンケートでは、アンケートの分析やまとめることがとても簡単です。是非お試しください。
クイックアンケート機能紹介 【回答集計・分析機能】 クイックアンケート機能紹介 【アンケートの作り方】目次
質問方式による分析方法
まずは、アンケートを分析するとは?ということが、イメージしやすいように、質問方式ごとにどのように分析すれば良いかまとめてみました。
質問方式は、たくさんの種類があります。まずは、代表的な3つである「数値選択方式」、「選択肢方式」、「文章方式(自由記述)」の分析方法を紹介します。
それぞれの質問方式をもっと詳しく知りたい場合や、その他の質問方式のことが気になる場合は、こちらの記事を見てみてください。
アンケートの質問の種類、徹底解説数値選択方式の分析方法
最初に紹介するのは、数値選択方式の質問の分析方法です。この質問方式の分析は、一番シンプルな分析になります。回答自体が、数値なので平均値、中央値、最頻値、標準偏差、最大値、最小値などを算出します。それらを簡単なテーブルに表示するで基本的な分析は完了です。
少し注意が必要なのが、平均値と中央値です。「平均値」とは、回答の数値合計を回答数で割ったものです。もし、この平均値の分布が正規分布よりはずれる場合は、「中央値」がより重要な値になってくることが多いです。「中央値」は回答を順番に並べてそのちょうど真ん中の数値のことです。これらの値はエクセルやGoogleスプレッドシートで簡単に算出できますし、Webアンケートツールでは自動的に表示してくれる場合が多いので、少し難しく感じた場合でもあまり気にしないでください。
これらの数値が並んだテーブルを眺めることで、アンケートにおけるその質問の全体の雰囲気が分かるでしょう。また、数値の羅列だけよりもグラフ等があった方が分かりやすいです。もし、他のスタッフたちに共有する際などにはグラフ付きのレポートを作成した方が良いでしょう。
- 平均値、中央値、最頻値、標準偏差、最大値、最小値などを理解しましょう
- グラフ化してあげると誰でも理解が容易になります
選択方式の分析方法
次に選択方式の分析方法です。選択方式は、こちらが用意した選択肢を回答者が1つまたは複数選択するという質問方式です。この質問方式も基本的には数値選択方式の質問と似たような分析方法になります。
各選択肢に対して、回答数やどれくらいの割合(%)の人が選択肢を選んだかということを表に書き起こせば基本的なことは分かるでしょう。
1つ注意点としては、この質問自体の設計です。もし、特定の選択肢に不自然に回答が偏っている場合等は、質問文や選択肢の候補を見直してみましょう。例えば、「その他」という選択肢にあまりにも回答が偏っている場合は、あまり用意した選択肢が意味を直していないかもしれません。
- 選択肢ごとに回答数や割合を把握しましょう
- 回答に偏りがある場合には、質問文や選択肢を一度見直しましょう
文章方式の分析方法(自由記述)
最後に文章方式の分析方法を考えてみます。これは1番、分析に手間がかかる質問方式です。回答者が自由に内容を記述できるため、1つ1つの回答をしっかりと読み込んでいく必要があります。
それぞれの回答の理解を進めながらやるべきことは、重要トピック・単語の抽出です。例えば、「受付」という単語が頻出している場合は、お店の受付の対応がなにか際立って良いか、悪い事象が発生している可能性があります。また、重要トピックの抽出をしたら、それぞれの回答をグルーピングしてみましょう。例えば、「受付に関する回答」、「店内の雰囲気に関する回答」などとグループを作成しながら回答を1つずつ分類していきます。これをすることで、関係者全員が回答を精読する必要はなくなります。
文章方式のアンケート質問は、分析自体は大変ですが回答は有益な情報の宝庫です。バランスを見て利用していきましょう。
- 分析・集計に手間のかかる質問方式です
- 重要単語の抽出とグルーピングをしましょう
- 回答文は貴重な情報の宝庫。時間が許す限り精読しましょう
2つの集計方法
今までは各回答に関する分析方法をみてきました。ここでは2つの主な集計方法を紹介します。難しく聞こえますが、実際はとても簡単な概念です。
単純集計
「単純集計」とは、1番シンプルな集計方法です。これは、1つ1つの回答に対して、集計を行っていきます。つまり、上記の各質問方式の分析方法で紹介した内容です。
この集計により、全体の傾向が分かってきました。問題は、あまりにも集計・分析がざっくりとしてしまうことです。例えば、あるグループ(リピーター)はどのような傾向があるのか?ということは単純集計からは分かりません。
クロス集計
「クロス集計」は、上述の単純集計をもう少し深堀りしたものです。言葉が難しそうですが、気構える必要はありません。
クロス集計は、単純集計の結果に別の視点を加えてその視点別に集計をします。例えば、「新規のお客様」と「リピーターのお客様」というそれぞれのグループごとに回答を分けます。そのグループごとに再度集計をします。これが「クロス集計」です。この集計作業により、新規のお客様が課題に持っていることとリピーターのお客様が課題に持っていることが違うなどの発見ができます。それ以外にも、男女差や年齢差などによりグルーピングすることが考えられるでしょう。
- 単純集計は、質問ごとの集計です
- クロス集計は、単純集計に別視点を加えたものです
分析と集計の仕上げ
ここまでで、実施したアンケートの分析と集計は完了したでしょう。次は、その後にすべきことを簡単にまとめてみます。
レポートの作成
場合によっては、アンケートの結果をスタッフや他の人に共有する必要があると思います。その際には、回答をそのまま共有するのではなく、レポートを作成した方が良いでしょう。
紹介した分析と集計結果をまとめたものを1つ作成するだけで大丈夫です。自由記述方式のアンケートだと、ある特定の人への配慮が必要がある場合もあるでしょう。そのため、特に自由記述のアンケートはしっかりと集計をする必要があります。
また、グラフ化したり、アンケート質問の背景等を一緒にまとめるとレポートを読んだ人の理解も高まります。さらに、集計結果に関して自分なりの考察を加えたりすることも有益でしょう。
ディスカッションと改善策の立案
その作成したレポートをもとに皆さんで是非、ディスカッションや反省をしてみてください。しっかりとしたレポートができていれば、今の課題が明確になり改善策も自然と思い浮かぶでしょう。皆で反省をして発案された改善策は、実施することの心理的ハードルも低いです。是非、自信を持って改善策に取り組んでください。必ずお店やサービスの向上に役に立つでしょう。
まとめ
この記事では主にアンケート実施後にすべきことである分析と集計の仕方を紹介しました。
基本的な内容でしたが、このステップを省略してしまうとアンケートを実施した意味がなくなってしまいます。是非、アンケート結果の集計と分析まで実施していきましょう。