この記事では、多くのアンケートに質問項目として用意されている性別選択の欄に関して考えてみます。あなたは曖昧な理由で性別の欄をアンケートに取り入れてはいませんか?もしかしたら、その欄は誰かにストレスを与えてしまっているかもしれません。
この記事がこの性別項目に関して考えていただけるキッカケになれば嬉しいです。
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クイックアンケート機能紹介 【テンプレート機能】 クイックアンケート機能紹介 【アンケートの作り方】目次
アンケートに性別選択欄が本当に必要?
まず前提として、最初にこのような議論が昨今再度議論されているのか考えてみましょう。
背景
2015年9月の国連サミットで、持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)が全会一致で採択されました。これは、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。
SDGsには17の目標がありますが、その5つ目に「ジェンダー平等」があります。
- 男女の性別の役割としてのジェンダーがすべての人にとって平等である
- すべての女性や女の子に力を与える
今までは、性別の違いとは男性と女性のような分け方が一般的でした。しかし、すべての人が自分らしく生きていくためにはこの考え方だけでは不十分であり、LGBTという人たちの存在を社会で受け入れていくことが大切であることが認識されています。
課題
このような背景がある中、今だに多くのマーケティング調査におけるアンケート、Webサービスの会員登録時の情報入力、はたまた国勢調査など様々な場面で性別を二択の中から選択させる事例が多くあります。
しかし、男性か女性かという二択において性別を選択しなければならないということに対して、苦痛に感じてしまう方々も多くいます。
このような課題を解決するために、「その他」の選択肢を用意していることもあります。しかし、「その他」で片付けてしまうのも考えものです。全ての人が平等にいきいきと生きていける社会を実現しようとしているのに、「その他」というないがしろにも聞こえてしまうこのような選択肢もベストだとは言えないでしょう。
国内・国外の性別選択の事例
簡単ですが、背景や課題を確認していただけたと思います。次に、このような背景をもとに国内・国外でどのような動きがあるのか、2つ事例を紹介します。
Yahoo! JAPANの事例
Yahoo! JAPAN IDの会員登録時には、男性・女性・その他・回答しないという4つの選択肢が用意されています。
また、将来的にはそもそも性別選択をさせないというのが1番シンプルだと考えているようです。
Facebookの事例
Facebookの会員登録時には、男性・女性・カスタムと選ぶことができます。カスタムを選択した際には、代名詞の選択(her, him, them)と自由入力をすることができます。
では、アンケートの性別欄はどうしたら良いの?
それでは、アンケートを実施したい場合に私たちはどのようにこの課題に取り組んでいけば良いでしょうか?今までの事例や課題をもとに考えられる案を紹介します。
無回答を用意、または回答を任意にする
まず始めに考えられるのは、Yahoo! JAPANのように無回答という選択肢を用意することです。
また、選択肢の中に無回答を用意する以外にも、アンケートの質問項目の回答を任意にすることも考えられます。これにより、回答者は回答をスキップすることができます。必須項目にしなければ回答者にある程度の自由はあるでしょう。
ほとんどのWebアンケートサービスは、各質問の回答を必須か任意かを選択することができます。性別に関する質問は、任意にすれば良いのです。
そもそも性別選択の質問をしない
さらに、アンケートにおいて性別に関する質問をそもそもしないということも考えるべきでしょう。
性別の質問は、なんとなく他のアンケートに入っているから、テンプレートに最初から設定されていたからという曖昧な理由で入っているアンケートも多いです。場合によっては、病院における診察など必要な場合もあるでしょう。しかし、もしその情報が必要でないのであれば、そもそも性別に関する質問はアンケートにおいて削除するというのも良い案です。
アンケートの性別欄のまとめ
この記事では、昨今の持続可能な社会への取り組みの流れを受けてアンケートにおける性別に関する質問に関して考えてみました。
基本的にはアンケートにおいて性別に関する質問はする必要はないでしょう。必要なケースでも、回答を任意性にするなどの配慮が大事です。